五輪・柔道

折れなかった心=内柴、栄冠再び−柔道〔五輪・柔道〕

アテネ五輪の金メダルは、内柴正人旭化成)にとって必ずしもいい影響ばかりを与えてはくれなかった。王者としての誇り。けが。勝てない日々。柔道、五輪とは…。自問が続いた。苦境を乗り越えられたのは、柔道への折れない心だった。アテネでの全試合一本勝ちには、意地があった。減量苦から体重オーバーで失格したどん底を経験。階級を上げてはい上がり、頂点を極めた。「何が何でも恩返しがしたいというのは確か。アテネで返し切ったわけではない」。五輪後に期待を裏切った自分を支えてくれた人たち。それを忘れたことはなかった。五輪覇者として臨んだ2005年世界選手権で2位。実力を証明する場になったが、そこから3年間、苦闘が続く。昨年の世界選手権代表からも落選。「内柴は終わった」とささやかれ始めた。昨年12月の嘉納杯東京国際。アテネの年に生まれた長男の輝ちゃんの前で、2回戦で敗れた。「負けて帰る時、息子と目が合った。申し訳ない、情けないと思った」。勝った姿を見せたい−。心の持ち方が変わった。「燃え尽きてしまったのなら、やめている。気持ちが折れていたのなら、柔道はやってない」。どんな状態でも欠場はしなかった。試合に出場し続けることで、ひたすら心と体のバランスが折り合えるのを待った。2月のフランス国際で2位。復活のきっかけをつかむと、4月の代表選考会、全日本選抜体重別選手権で3年ぶりの優勝。五輪2連覇への挑戦権をつかみ、見事に実現させた。「家族と僕自身にチャンスをくれたのかなと思う。人のために家族のために戦いたい」。輝きは再び訪れた。(北京時事)輝(ひかる)(2008/08/10-23:31)

[引用元:時事通信]

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